愛知県東郷町の家 第2話:パパはダサい<短編間取り小説>

前回の短編間取り小説の続きです

 

 

カナは26歳になり、
初めて一目惚れを経験をした

俊(しゅん)は、
細身で背が高く目立つキャラではないが、
アイスコーヒーを手にする仕草を見て、
心が動いた

心が動いた瞬間、自分で動揺した

男性の仕草に、心が動いたことが初めて。
恋をするという基準はどこなのか?

 

例えば、
カレーを食べて、体重が1キロ増えたら
「あなたは恋をしたこと確定です」
って誰かが判定してくれたらわかりやすい

 

例えば、
電車の扉がこっちだと思っていたら
反対が開いたら
「あなたは恋をしたこと確定です」
と、神様に言われた方がわかりやすい

夏のある日、会社の取引先の普通の細身の
少し爽やかな、
男性のアイスコーヒーを手にする仕草

それも、おしゃれなカフェではなく
セブンイレブン(笑)

2人で仕事をすることになり、
寄ったセブンイレブンで
仕草を見て、心が動き、
そしてそこからドキドキする

 

仕事が終わり
俊と別れて
心が動いたなーーーーって思っていたら
ふと、ママ(聡美)を想像して、
なんでパパ(研二)と結婚したんだろうか?
と疑問になった

 

パパは正直言ってダサい
役場勤めがダサいわけではないが、
とにかくダサい
というか臭い
もっとなんかオシャレに生きれないのか?
自分の部屋に籠るし

っていつも思う

 

ただ、ママに優しい、
私にも優しい
ママも幸せそう

ママと私に怒ったことは
ないんじゃないかな・・

ママは愛されていることに
幸せを感じたんだろう

ママの若い時の写真を見ると
綺麗でキラキラしてた

帰って、ママに聞いた
パパとなんでお付き合いしたの?

ママは
「何、いきなり・・(笑)」
って言って続けてくれた

「私の一目惚れよ」

カナは絶句(笑)

パパは私に興味なかったと思う
聞いたことないけど、

えーーー何があったの?

役所に住民票を取り行ったの、
そしたらパパが受付にいて
パパが住民票を出してくれたの

ママが提出した届に間違いがあったんだけど
そしたらパパが定規で2本線を綺麗に引いて
綺麗な字を綺麗にゆっくり書いたの・・

 

その時の、パパの頭の形を見てたら
なんだろう・・心が動いたの
「あーーなんか素敵」って

結局、同級生だった
同窓会で出会って、私から誘ったの

 

カナは思った
一目惚れは動物的第6感で
人生を共にする相手を見つけるための
能力ではないか?

事実、この家でパパとママは
幸せに暮らしている

別にベタベタしていない
別に2人で出かけない
別に2人で愛を語っていない

 

もしかしたら、
普通の夫婦より一緒にいないかもしれない

寝室も違う

でも、この家でパパとママは人生を
共に暮らしてる

この家の中で、愛を育み生きている

常に家の中の
時間の流れは変わらず、
ゆっくり生きている

ママはとても幸せそう・・・
そして今もパパを愛してる

 

えっ
っていうことは、
今日の私の初の一目惚れとは・・
どうなるか・・・・・

 

 

おわり

【タブチ考察】
家族は時を重ねることで、いろんなことが起きます。

家族が病気になったり、子供受験・子供の思春期。

いろんなことが起きます。でもいろんなことが起きても、

家の中では日常が戻り、日常を過ごします。
日常そのものが家の中にあります。変わらない人生は哀愁を感じます。

そんな変わらない哀愁ある人生と共に生きていく家。家も間違いなく家族です。

そんな家という家族を我ら株式会社house stageと一緒に作りませんか?
ハッピーーーーーーー

 

タブチ キヨシ

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